アパートに将来必要になってくる大規模修繕
アパートは年が経過によって劣化し、老朽化していきます。問題が発生した箇所を定期的に修繕していかなければなりません。修繕を行わなければアパートの耐久性や安全性が損なわれ、事故が起こったり、入居者が退去につながります。また外観も悪くなりますので新規入居者の入りも悪くなり、空室がなかなか埋まらなかったりということが起きてきます。
大規模修繕
10~15年程度の長期間スパンで行うのが理想とされる規模の大きな修繕工事です。費用は規模にもよりますが200~500万円程度となるため、計画的に行い、資金を確保しておくことが必要です。
修繕予防
シロアリ調査、雨漏り調査、外壁の調査など、不具合の発生している所に早めに部分修繕を行い、対処を行っておけば、将来の修繕費用を抑えることができます。
小規模修繕
小規模修繕とは共用部の修繕や、入居者退去時の内装の清掃(原状回復修繕)や整備などをいいます。一般に3年以内を目処に行われ、比較的小規模、20万円未満のものを指します。
修繕内容と修繕費の目安
外壁修繕・塗装工事
外壁工事は長期保全という観点からも必要で、建物の見栄えをよくする目的もあります。10~15年程度で塗り替えるのが理想とされ、塗り替えを行わないと建物の耐久性にも影響を及ぼしてきます。外壁工事費用の目安は、塗装材料によっても異なりますが、1平方mあたり1~3万円程とみてよいでしょう。
給排水管工事
配管は20~30年が寿命といわれています。年月が経つにつれ、ニオイやつまり、給水量の低下が発生してきます。早い段階の劣化の修理であれば、既存の配管を補修する工事で済みますので1戸15万円程で修繕が可能です。劣化がひどく配管がそのまま使えない場合は、丸ごと取り替える必要があります。そうなると1戸あたり40〜50万円程度の費用がかかってきます。
給水ポンプの交換
各戸に給水ポンプが設置されてますが、15年程で交換が必要になってきます。費用の目安は、70~130万円程です。5年に一度点検・オーバーホールをしておくと、交換までの期間を延長できます。
屋上や屋根、ベランダの防水工事
屋上や屋根、ベランダの防水工事については15年程度を目安に塗り替え・修繕が必要です。塗り替え・修繕を行わないと、ヒビ割れから浸水し、雨漏りを起こす原因となります。現在はウレタン塗装による防水が主流となっており、使用する塗料にもよりますが、1平方mあたり数千円~1万円程度となっています。
防錆工事
手すりなど鉄製設備は、年数が経つとサビがでてきます。見た目が悪くなるのはもちろんですが、欠落落下などの事故を起きかねません。鉄製設備は5年を目安に防錆工事を行いましょう。費用1平方mあたり4,000円程度がの目安となっています。
エアコンや給湯器の買い換え交換
給湯器やエアコンは寿命が7年と考えられます。それ以上経過すると買い換え・交換を考えておきましょう。給湯器やエアコンはそれぞれ、7〜10万円程度で交換可能です。全戸交換となるとまとまった費用が必要となります。計画に入れておきましょう。
壁紙などの貼り替え
入居者の退去後に原状回復を目的として行う修繕です。それぞれ部屋の規模にもよりますが、単身者用の部屋でみますと、5万円程と考えてよいでしょう。
アパートの大規模修繕費は計画を立てて
修繕計画を立てることが大事
アパートは経営当初から事業収支計画に「大規模修繕の費用」を想定した計画組み込んでおきましょう。かかる費用と時期、期間を計画することでどれぐらいの資金が必要になるかを表記しておきます。
修繕費は家賃収入から計画的に積み立て
200万円以上にもなる大規模修繕費用を用意するには、コツコツと家賃収入から数%程度を積み立てしておくのがよいでしょう。修繕目的の積み立ては、費用を支払ったときに経費計上になりますので注意が必要です。資金が不足する場合には、リフォームローンを活用することも可能です。しかし額が高額いうこともあり、金利の負担が大きくなるためおすすめできません。
修繕費用を抑えるには
大規模修繕ともなると費用は高額となりますが、費用が高いのばかりを気にしていると時間とともにアパートの価値が低下していき、入居者維持、確保が難しくなっていきます。必要な修繕はきちんと行いましょう。修繕費用を抑えるには劣化や早期に発見し、対処を取ることが重要となります。信頼できる管理会社を選び、コミュニケーションも密にしておくことが効果的です。
費用は業者でも異なります。大規模修繕を依頼するときは、3社以上で見積もりを依頼し比較することが大事となります。また業者の評判や口コミなどもチェックも欠かさないようにしましょう。
大規模修繕費のトラブル
中古アパート購入時の修繕費
築10年以上の中古アパート物件の購入を検討する場合、購入後は大規模修繕が必要となることも想定しておきましょう。修繕費に関するのトラブルを避けるには、その物件の修繕履歴を確認しましょう。購入前に、住宅診断を利用することをおすすめします。

